有限会社セルケンは主軸のフレを機械上で再研削修正する専門会社です。
主軸テーパ穴再研削工事仕様書
1 工事概要
1）工事仕様
本工事は当方開発の主軸再研削装置（ANB-125）で、主軸回転は機械側、
送り関係は装置側で主軸テーパ穴を最小限研削修正します。
当りが（7５%以上目標）出ますと機械組付上の主軸ベアリングの
精度が主軸に反映されます。ワーク衝突によるベアリング自身の破損ベアリングケース、
及び主軸中心線の変形、特に引上げ装置が破損、磨耗している場合はテストバーを斜めの力
で引っ張るため振れが許容値に入りません。その時は引上げ装置の影響を排除した検査をします。（プルスタッドを外し
テストバーの先端をセンターで押付けて測定します） 300㎜先端で0.02以内に入れば引上げ装置の不具合があると判断します。
又横中グリ盤はフライス軸と中グリ軸とのクリアランスが多い場合と、衝突事故による中グリ軸の曲がりがある場合は許容値に入らない
可能性があります。
2） 研削可能機械及び再研削可能テーパ穴、及び作業時間
NT（BT）BBT等の2面拘束30、40、50 MT4、5、6を有する立型、横型機、装置が設置可能な汎用フライス盤、複合旋盤
立型 設置スペース長手400㎜、短手300㎜以上 テーブル上面から主軸端面距離420mm以上、
横型 設置スペース □400㎜以上 テーブル上面から主軸中心線距離420mm以上
MTテーパ及び、寸法管理を必要とする2面拘束（ビッグプラス）別途打合せによります
作業時間 6～12H （1日） キーが外せるタイプの2面拘束は左記の時間プラス3H、一体型はプラス8H
3）主軸材質及び熱処理 窒化、浸炭、メッキ、（セラミック CBN砥石使用） に対応出来ます。
4）クランプ力 プルボルトの背面に0.5のシムを挟みクランプ力を測定します。BT50は10KN、BT40は4KN、BT30は
1.5KN以下の場合は工事を遠慮させて頂きます。
工事確認
1） 立合い 研削前、研削後確認の立合いをお願いします。
2） 検査内容 当方標準作業 （MTテーパは別途打合）
A） 修正前検査
1. 現状の主軸の振れ （当方テストバーで測定）
2. 現状の当り （当方ゲージ又はテストバーで確認）
3. 現状のZ軸数値 （研削後のZ軸数値後退量確認のため）
4. クランプ力測定 BT30、40、50
B） 修正後検査
1. 修正後の主軸の振れ（当方テストバーで測定）
2. 修正後の当り（当方ゲージ及びテストバーで確認）
3. 修正後のZ軸数値 （研削後のZ軸数値、後退量確認のため）
4. クランプ力測定 BT30、40、50
3) 機械操作・心出し
1. テストバーの着脱が直接主軸からに手動で出来る様にして下さい 特にNT（BT）30のターレット式
2. ドアが開いた状態で且又、工具無しで主軸回転が出来る様にインターロックの解除を客先側で御願いします。
研削装置と機械との心だし機械操作と主軸回転の運転、停止は当方で行いますので操作方法を御指導願います。
4） オフセット量の変更 変更は客先側で御願いします。 5） クランプ力、ATCの調整は行いません
3 研削装置の荷降、積込、設置
1） 主軸再研削装置（ANB-125）格納箱550×550×550（約80ｋ）の荷降し、積込は当方持参のハンドリフター
で行います。
2） 機械テーブル上面の設置にクレーン等の荷揚機が必要です。クレーン等の設備がなかった場合は、人力
（約30Kの研磨機）をお貸下さい。人力と当方持参のハンドリフターを駆使して設置します。
4 作業段取り、準備品
1） テーブル上のワークは取外して下さい。（装置設置スペースが400×400以上あればワークがあっても可）
※ 設置スペースに関してはご相談下さい。
2） 本工事の実施時にエアー供給（圧力0.5Mpa）、砥石台送りモータ用電源100V、照明用電源100V
の提供をお願います。